昨年暮れ、ネットニュースを見ていたら九月に亡くなった樹木希林さんの残した言葉を一冊の本にまとめたものが発売されたと。
「一切なりゆき~樹木希林のことば~」文春新書
すぐに注文しようとアマゾンを開いたが、入荷予定は年明けの1月5日頃。大型書店の在庫も確認したが「なし」。(売れているのだ!)
届くのを楽しみに待つことにして、アマゾンの注文ボタンを押した。本とKindle版を。
Kindle版の購入ボタンを押して数秒、あっという間にパソコンにダウンロードされた。もちろん本を読むには紙のほうが良いが、一週間余り待てなかったから。
しかし、その2,3日後「注文の本を発送しました」のメッセージが届いた。Kindle版は必要なかったか…。
今年初めての読書は、この本だった。希林さんの一言一言を噛みしめるように読んだ。
暮れには、井上靖原作「わが母の記」を観た。BS7で放送されたこの作品はもちろん録画した。一日に立て続けに二回観た。その位感動した。
その数日後「わが母の記」と「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を注文した。
「自分へのお年玉だ!!」
「わが母の記」で認知症の母を演ずる希林さんの姿は素晴らしかった。
日が暮れる頃になると『どうもおじゃましました』と玄関で靴を履く私の母親の姿と重なる。その時の眼は、遥か彼方に意識が飛んでいるようだった。希林さんは、まさにその時の母の姿を再現しているようで、目頭が熱くなってしまった。
やはり素晴らしい女優さんであり、私たちがしっかり胸に刻んでおきたい言葉をいっぱい残してくれた女性である。
いつも思う。樹木希林さんの心(魂)の拠りどころは、どこに…?
≪さあ皆さん!みんな仲良く!≫